研究会で、友人に厳しい一言をかけてしまったのをつくづく後悔している。

他者に向ける言葉は、得てして、自らへの刃にもなる。

 

果たして僕は、いま取り組んでいる研究を仕事として。つまり、社会との契約の元、なんらかの形でお金をもらって、やっていけるだろうか。いや、そんな状態には達していない。「甘いな」、と感じることが多々ある。目的をもって動いていないな、ということも、多々ある。今日一日でいったいどれだけの研究が進んだか、ルーチンワークや低い優先順位のものに、文字通り”忙殺”されていはいないかと、強く疑う。

ひょんなことから、音楽家・ボイストレーナーの菅井秀憲先生の仕事を見る。自分自身は歌を歌うのではなく、歌を指導する立場で、活躍をされている。世間では辛口のコメントで通っているようだが、おそらくその”辛口”は、きっと菅井先生ご自身に一番向けられているものだと、察する。

 

このニュースから引っ張ってみよう。

https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12184-38236/

菅井先生:「ちょっとお聞きしたい。この曲であなたは何が言いたいんですか? GLAMOROUS SKYってどういうことですか?」
歌い手:「う~ん。なるほど!」
菅井先生:「だから聞いてるの!」
歌い手:「私がこの曲を歌っている時に想像しているのは、やっぱり凄い沢山のお客さんの前で、私が初めて歌った時を思い出しながら歌ってます」
菅井先生:「うんん、内容を聞いてるの! この歌詞の内容っておわかりになってる?」
歌い手:「うーん、あんまりよくわかってないです」
菅井先生:「だから、人の真似してる様にしか聞こえないんだよ。自分でもわかってるでしょ? そのGLAMOROUS SKYってあなたにとってどういうことかさっぱりわからないから、下手じゃないかもしれないけど、僕は何も感じない」

これは、「今夜、誕生!音楽チャンプ」という番組内での、菅井先生と歌い手(挑戦者)の会話だ。これは歌い手の歌唱をめぐる問いかけだが、歌や曲といった言葉を、研究に置き換えてみる。

 

・・・僕は、この研究で何を世に問いたいのだろうか。

・・・この研究の内容を、自分はよくわかっているだろうか。

・・・この研究は、人に何かを感じさせる(あるいは考えさせる、動かす)ものだろうか。

 

他の動画も見てみる。菅井先生の指導は単なる歌唱技法のみならず、歌い手の練習(時間)に対する取り組みの姿勢や、生き方までにも発展する。それをそっくりそのままの刃で、僕は自分自身に突き刺している。そして、残念ながら、出血している。出血多量。

 

 

ここからやること。

まずは理系の研究室では一般的であるそうだが、研究記録をつけることにする。これまで手帳を見返せばおおかたの予定は見える化していたが、研究で成果を出し、一番になるためには、結局「研究」にはどれだけの時間・労力が割け、どれだけの成果が出たのかをPDCAサイクルで回していく必要がある。・・・申請書を書くタイミングに慌てて振り返るのではなく。

 

次にまずはいろいろ記録してみる。

家計簿。取り急ぎ、部屋の棚を埋めていたレシートは6月分のみPCに打ち込み、すべて処分した。自分が何にどれだけお金を使っているか。収入は把握しているのだから、支出を把握し、自分がお金を投ずべきところに投じれるようにしたい。・・・これから自分がお金をもらおうとしている対象に、恥じないような使い方を覚えていくために。

 

体も、今以上に気を遣おう。摂取/消費カロリー、栄養価、運動。その結果としての体重や体脂肪率など。自分の体は自分しか支えられない。

 

そして最後に。追い求めるものの高低は、自身のエゴイズムの大きさに依るところであるように思う。どれだけのものごとを為したいか。”みのほど”でいいのか、”人より優れている”でいいのか。研究はなんのためにやるのか・・・少なくとも僕は、その研究をなすだけのお金を誰かからいただけている限り、その誰かが100%応援したくなるようなことを為したい。・・・今の社会のしんどさ。しんどさに寄り添うだけで、研究者としてお金をいただけるとは思えない。今の自己評価は、20%。あと80%を、一気にブーストして。

 

3日坊主になるようなら、研究者を辞めたほうがいい。

もっと自分と向き合おう。甘えるな。